【顎変形症】なりたかった大人になるための人生最大の挑戦

顎変形症

こんにちは、あの日なりたかった大人になれなかった大人、なりそこね子です。

私のブログをランニングから見てくださっている方は、「なりたかった大人になるための挑戦」と聞いて、きっと「ランニングを頑張っていることかな?」と思うかもしれません。

確かに、ランニングは私にたくさんの自信をくれました。でも、実はもう一つ、私にとって人生を大きく変える、壮大な挑戦を始めています。

それは、顎変形症(下顎前突)の治療です。

簡単に言うと、歯並びが悪いのではなく、生まれつき顎の骨がずれているために、通常のワイヤー矯正だけでは根本的な解決が難しい症状です。わたしはずっとこの事実から目を背けてきましたが、この治療を決意するきっかけとなった、ある衝撃的な出来事と、専門家に出会うまでの険しい道のりについて、今回はお話ししたいと思います。

「え、ぶさいく…!」人生を変えた、たった1枚の写真

私は昔から、少し顎が出ていることがコンプレックスでした。笑うと下の歯が丸見えになるのも、どこか気になっていました。

でも、歯並びは悪くないし、写真を撮るときは顎を引いたり、口を閉じて微笑んだり、表情を工夫すれば、不自然ではないので、そこまで深刻に悩んではいませんでした。正直、「これもチャームポイント!」と愛嬌だと思っていました。(ただし、写真写りは悪いので、写真を撮られることは大嫌いです。)

そんなある日、友達と遊んだ後、何気なく見返した他撮り写真に、私は凍りつきました。

そこに写っていたのは、ものすごく顎がしゃくれていて、顎がずれた状態で笑っている、太った自分でした。

「ああ、私ってこんなにしゃくれているんだ…。」
「いつもこんな顔で笑っていたのか…。」
「誰も何も言わないけど、みんなはこれを見ていたんだ…。」

今まで目を背けてきた現実を、まざまざと突きつけられ、大きなショックを受けました。他人はそんなに興味がないかもしれませんが、自分からしたら「愛嬌では許されない、ぶさいくな状態」だったのです。その日以来、鏡を見るたびに、自分の顎ばかりが気になり、どうしようもなくなり、治療を決意しました。

「顎変形症」かもしれない。専門家に出会うまでの険しい道のり

人生を変える決意をした私は、すぐに情報収集を始めました。
私と同じような症状を持つ親族がいたこともあり、これは遺伝性の可能性もあること、そして「顎変形症」という病気であることを知りました。

でも、何から始めればいいか分からない。そこで、まずはネットで調べて評判の良さそうな歯科医院に相談に行くことにしました。しかし、そこからが長くて険しい道のりでした。

失敗談1:レントゲン代3,000円が水の泡

1件目は、ネットで予約した矯正歯科でした。
予約の際に「顎変形症か見てほしい」と申告していました。受付を済ませ、レントゲンを撮ってもらい、スタッフの方にも顎変形症について主訴を伝えました。

しかし、先生が来て口の中を見るなり、「かみ合わせが悪いですね」と言われただけで、具体的な診断はしてもらえませんでした。矯正するなら治療方針を話しましょうか?と勧められましたが、私の聞きたかったこととは違う…。結局、何も得られないまま3,000円のレントゲン代だけを払い、病院を後にしました。病院を出たあとの、あのむなしさは今でも忘れません。

失敗談2:無料相談での「顎変形症じゃないでしょうね」

1件目の失敗で心が折れかけましたが、ネットには「矯正をする場合は何件か回ったほうがいい」とあったので、どうしても諦めきれず、2件目へ。今回は無料相談が可能な矯正歯科を選びました。

診察台に座ると、歯を見た先生から放たれたのは「顎変形症ではないでしょうね~」という一言。
ろくに話も聞いてもらえず、自費でやる場合の治療方針を淡々と話されましたが、すでに聞く気になれませんでした。「検討します」とだけ言って、その場を後にしました。

2度の失敗で、私の心は完全に折れてしまいました。「やっぱり顎変形症じゃないのかな…」「このまま我慢するしかないのかな」と、諦めの気持ちが湧き上がってきました。

そんなとき、ふと小学生の頃の記憶が蘇りました。
体育館での歯科検診で、先生に「歯並びはいいけど、顎がずれているね」と言われたこと。当時の私には、その言葉の意味が分かりませんでした。でも、今ならそれが何を意味していたか、痛いほど分かります。

転機:顎口腔機能診断施設認定との出会い

諦めかけた私は、もう一度徹底的にネットで調べ直しました。
そこで見つけたのが、「顎口腔機能診断施設認定の矯正歯科」という言葉でした。顎変形症の治療は、専門的な知識と技術が必要なため、国が定めた認定施設でなければ保険適用での治療ができないことを知ったのです。

「これだ…!」

私は公開されている地方厚生局のリストを見て、自宅から一番近い認定矯正歯科のWEB予約をしました。

予約当日、緊張しながら診察台に座りました。
「顎変形症であれば治療を進めたいので、見てほしい」とお願いすると、写真撮影と診察の結果、「詳しい検査は必要ですが、おそらく顎変形症だと思います」と言ってもらえました。この一言を聞いた瞬間、心が震えました。

しかし、その歯科医院は人気のようで、今すぐ患者を増やすのが難しいとのこと。そこで、私は大学病院を紹介されることになりました。紹介状にいくらか払いましたが、これで人生が変わるかもと浮かれていたので、金額は覚えていません。

いざ、人生をかけた精密検査へ

1件目の失敗から約3ヶ月、8割くらいの自信をもって、いよいよ大学病院へ。
大学病院の先生からは「現時点では顎変形症という確定診断は出ていないので、精密検査が必要です」と言われました。

検査費用は自費で、なんと約10万円。しかし、「検査の結果、顎変形症だった場合は、保険治療となるので精密検査の金額も7割が戻ってくる」という説明を受けました。

10万円という金額に一瞬ひるみましたが、3件目の先生の言葉を信じ、私は迷わず検査を受けることに。写真を撮ったり、顎の動きをセンサーで測定したり、2時間ほどかけてさまざまな検査を受けました。

検査が終わると、診断までは約1か月かかると言われ、診断結果を聞くための予約を取り、約10万円をカードで払いました。
期待と不安を抱えながら、私は次回の通院日を待つことになったのです…。

次回は、診断後どのようなスケジュールで歯科矯正が始まったのかをお話しします。

 

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